議会運営委員会行政視察:改革先進地「四日市市議会」へ
2020/02/06 02時
2020年2月4日〜5日にかけ、議会改革の全国屈指の先進地である「四日市市議会」を訪れました。
能代市議会ではスピード感は決してないものの確実に合理的議会への歩みを進めている最中であり、今年度は決算審査時期を早めることで次期予算に反映されやすくなるよう改善がなされました。
またこれまでは総務企画委員のメンバーに加え、各常任委員長、会派会長で構成される決算委員会でしたが、幅広く決算に参加してもらうとの意味で、議長および監査を除く全議員での審査となりました。
審査方法は従来は決算特別委員となった構成員による全体会方式(すべての分野を審査)で行われてきましたが、決算審査時期を1ヶ月早めたタイミングで、分科会方式を導入。
これにより所管する委員会以外の審査機会はなくなったものの、所属してきた分野への集中審査に切り替えができるようになりました。
ただ能代市議会としても試行錯誤の道半ば。よりベストな選択があれば積極的に提案していこうと思います。
下記は今回の四日市市議会への行政視察で得られた収穫です。他市議会も気になる部分があるのではないでしょうか。
ぜひ機会を設けて出来るだけ多くの議員で視察されることをおすすめいたします。
===四日市市議会のここがすごい===
・議会改革に関する取り組みの応対は「議員」が持ち回りで対応。
→視察当日は諸岡議長と早川議員からご対応いただきました。
・改革の動きが20年前から始まっている。
→公的機関の失敗は絶対にできないという縛りから消極的取り組みを避ける風土がある。1勝9敗の精神。
・議員間で話し合う機会が十分にある。
→能代市議会では議員と当局の質疑応答に終始時間が費やされるが、四日市では他の委員への発言も認められる。
例)他委員が当局へ指摘や提案した発言に対して更なる根拠や意見を求めることが公で出来る。
・政策への積極的関与
→議員政策研究会による細かな分科会の設置。例)総合交通政策分科会、防災対策分科会、議会のICT推進分科会など
→決算審査後に当局へ重点事項の提言
・正副議長の動き
→1年交代(能代市議会は慣行として2年交代)
→公約つき立候補制の導入。議長になることで公約に対し議員のコンセンサスを得たことに。主体的な議長の行動。
・文書質問による議員からの質問の透明性
→議会期間中を除く文書による執行部への質問は文書にて対応。これにより各議員の動きの透明化、正規の回答も公となる。
・専門的知見の活用
→学識経験者等の専門的な知識を有する人に、議案や事務に関する調査を依頼させている。
例)補助金に関する調査業務委託、スポーツ振興条例制定に係る調査業務委託などを大学教授に委託など
・委員会等の公開
→常任委員会、議会運営委員会のほか、議員説明会、各派代表者会議等の公開を明文化。
→テレビ、ネット、FM放映、アーカイブ化、委員会のネット中継
・議長の定例記者会見
→定例月議会終了後、各内容について議長による記者会見を行う(スゴイ!!)
・議会事務局に調査法制係を設置
→議会に関する調査・資料情報収集・条例規則の制定改廃等(スゴイ!!)
まだまだありますが、上記は四日市市議会の取り組みの極々一部です。
もちろんすべての取り組みが当市議会に必要かどうかはありますが、いずれにしろまず試してみようという行動力は見習わなければなりません。
残り任期2年のうちに可能な限り、議会内部の改革を含め市民参加の機会を充実させて参ります。