CO2回収等敵地調査についての国県への要望
2021/08/17 09時
例年能代市では、国や県に対し次年度予算編成に向け各種要望を取りまとめ提出しています。
これまでの要望書については下記リンクよりご確認ください。
リンク:国県に対する要望(能代市)
令和4年度の予算要望資料が手元に届いたのですが、何年も継続して要望しているものが例年なのですが、
新たな要望が追加されたため、こちらについてはより私自身もより詳細を知る必要があると感じています。
その追加された新規の要望は「CO2の回収・有効利用・貯留(CCUS)に係る適地調査について」であります。
ご承知の通り、国では温暖化防止を最たる目的に、2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の形成に取り組み始めたところであります。能代市では洋上風力発電の適地として、陸上風力に加え、港湾区域内の洋上風力発電、そして今後は一般海域での大型洋上風力発電の整備が始まろうとしています。これらクリーンエネルギーによるCO2排出の軽減に加え、CO2の除去に向けたなんらかの取組が期待される中、CCUSへの注目が高まっています。
私個人はまだ理解が浅い段階ではありますが、地下への埋設には否定的です。現在、三種町と能代市をまたぐ地域で、このCCUSに取り組めないか検討段階でありますが、地震多発国であること、また「くさいものにはフタをしろ」精神ではなく、科学的な除去対策を研究すべきと考えています。
今回、CCUSを含めた適地調査を国県に要望したことは、実現に向け能代市の強い意志を感じます。
私自身も今の段階では反対ではありますが、しっかりとそのリスクとメリットを調査し、地域にとっての有益性、国際的な協力のあり方など如何にすすめていくべきものなのか考えていきたいと思います。
なおこの新規要望の全文については、下記の通りです。
また令和4年度の国県への要望内容については、前段のリンクからご確認ください。
===ここから===
〔 新 規 〕
産業労働部 エネルギー・資源振興課、産業集積課
CO2の回収・有効利用・貯留(CCUS)に係る適地調査について
令和2年10月に、菅総理より「2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」ことが宣言され、その実現に向け、国では、「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を策定しました。
温室効果ガス削減対策の推進に向け、二酸化炭素(CO2)を回収して海底などの地下に貯留し、利用する技術「CCUS」は有効な手段のひとつとされており、平成28年度より能代市と三種町にまたがる区域でCO2貯留適地調査が実施されております。
同区域は、これまでに蓄積された石油・天然ガスの探鉱・開発データ・実績に鑑みれば、陸域から掘削する坑井による大規模なCO2貯留適地となる可能性が高いほか、風力発電によるCO2フリー水素を活用したメタネーション等のカーボンリサイクルに係る実証事業
の場としても条件が整っております。
また、能代市には、船舶により輸送されるCO2を受入可能な港湾があり、港湾周辺にはカーボンリサイクル産業の集積可能な用地が存在しております。
2050年カーボンニュートラルを目指すためには、CCUSが重要な役割を果たすと考えられ、能代市と三種町にまたがる区域は、大規模貯留における先導的役割を果たし得る条件を備えております。
一方で、CCUSは技術実証まで進んでいるものの、国の支援がなければ事業化することが難しいものでありますので、能代・三種沖での大規模貯留を可能とするため、下記事項について、ご指導とお力添えを賜りますようお願い申し上げます。
・本地域における調査井の早期掘削をはじめとした適地調査への支援
・今後期待されるCO2の大規模排出源から能代港への海上輸送実現のため、大型液
化CO2輸送船の建造や受入貯蔵タンクの大型化、液化CO2パイプライン輸送等
に係る技術開発支援
・本地域での貯留したCO2のカーボンリサイクルに係る実証事業誘致への支援
===ここまで===